このブログでは、身の回りのちょっとした疑問をできるだけ簡単に、科学を交えて解説していきます。
- 「そうだったんだー!」とワクワクする♪
- 身近な現象に対して、見る目が変わる♪
- 明日クラスの人気者になる♪
- 子どもの「なんで?なんで?」攻撃に対するパパ・ママの防御力が上がる♪
- 親子でコミュニケーションをとる話題作りになる♪
アルコール消毒液。車に置いてたら危険!?
こんにちは。研究員のたんぬです。
新型コロナが流行りだして早1年半。自粛自粛の暑い夏です。もうマスクが顔の一部になってしまって、マスク無しで外にでるとなんだか恥ずかしい気持ちになるのは私だけでしょうか!?
この1年半でマスクとアルコール消毒液は必携アイテムに急浮上しましたね。
さて、もはや誰もが持っているアルコール消毒液ですが、「車に置いてたら危険!発火するんでしょ!」という話をチラホラ聞きます。
そこで今日は、子どもの疑問じゃなくて、大人の疑問、「アルコール消毒液、車に置いておいてたら危険!?」についてお話したいと思います。
アルコールは引火性
真夏の車内は地獄の暑さです。日中はエンジン停止後30分で50℃前後に達するといわれています。
そんな中で、アルコールを置いてたら危険、という話。アルコールは高温になると燃え出すのでしょうか?
アルコールは引火性液体なので、それ自体がいきなり燃え出すことはありませんが、近くに火の元があるとすぐに引火して火を広げてしまう性質があります。特に、高温の車内ではアルコールが気体になって、車内に充満、そんなことも知らずにタバコに火をつけたら・・・?
容器中で気体になったアルコールが、容器を破壊したら・・・?爆発したら・・・?
そういうことが起こりえるという意味で、とても危険なのです。
高温下でだけが危険なわけじゃない
では、高温下におけるアルコールだけが危険なのでしょうか?
答えはNO!です。エタノール(消毒用アルコール)の濃度別引火点(引火する温度)はこのようになっています。
- 濃度100%:13℃
- 濃度80%:22.5℃
- 濃度70%:24℃
- 濃度60%:26℃
※上越地域消防局のHPより
市販の消毒用アルコール濃度は60%~80%です。
あれ??全然高温じゃなくても引火するじゃん!26℃って・・・涼しいじゃん?
3つの注意点!大事ないのち守ろう
危険なのは車の中だけではないということが分かりました。当たり前になってしまって、万能薬のようにシュッシュッしまくるアルコール。実はアルコールは「消防法」上の”危険物”なのです。
危険物ということを再認識し、使用時には次の3つを守りましょう♪
①火の近くでは使わない!
…ちっちゃな火から、一気に広がってしまう危険あり!
②詰め替えるときには換気する!
…詰め替えるときに気化したアルコールが室内に充満するかも!
また、詰め替えた容器にはアルコールと記載した方が良いですね。
③高温になる場所に置かない!
…代表例が夏の車の中。いつの間にかモクモク気化して車内に充満してるかも・・・
私は非常用カバンを車の中にも常備しているのですが、その中にはアルコールを入れていました。
今回改めて危険を認識し、せめて夏場は持ち歩くようにしました。
いかがでしたか?
大人達にとっては当たり前となってしまった身の回りの現象も、「なんで?」「どうして?」と、子ども達は興味津々。
このブログが親子のコミュニケーションツールになると嬉しいです。
もし、「これも知りたい!」という疑問があれば、ぜひお問い合わせフォームから質問してくださいね!